エウクレイデス
Euclid
ギリシア語 · 科学・哲学 · 数学; 科学・哲学 · その他論考 · 数学
8 作品 · 37,676 対訳文
カトプトリカ
Catoptrics本作は、平面鏡、凸面鏡、凹面鏡における光の反射とそれによって生じる像の性質を幾何学的に探究した、古代の視覚および光科学に関する著作です。作品全体は一連の数学的な命題と証明の形式をとっており、視線の反射角が入射角と等しいという根本原則から出発します。序盤では、各種の鏡における視線の交差や、反射によって像が上下左右にどのように位置づけられるかが幾何学的に定義されます。中盤にかけては、平面鏡・凸面鏡・凹面鏡のそれぞれで生じる像の性質(正立・倒立、左右の反転、大きさの変化、実物からの距離)が詳細に論証されます。さらに、複数の鏡を組み合わせた多重反射や、凹面鏡における目の配置と可視性の関係といった複雑な応用問題へと議論が進みます。最終盤では、多様な像を同時に映し出す複合鏡の仕組みや、凹面鏡を用いて太陽光を一点に集中させて点火する起火の原理が幾何学的に証明され、実用的な応用を伴って結ばれます。
科学・哲学11 チャンク · §pr-2–§29-301,363 対訳文読む →デドメナ
Data本作は、幾何学において「何かが与えられている(データ)」とはどういうことか、そしてそれによって他の何が決定されるかという条件と帰結の関係を追究した数学書です。直線の長さ、角の大きさ、面積、比率、位置などが既知であるときに、それらと関連する他の幾何学的要素もまた決定可能であることを、一連の命題と厳密な証明を通じて論じます。議論は最も基礎的な定義から始まり、直線や角の性質、さらには三角形や四辺形などの平面図形における関係性へと進んでいきます。作品の中盤から後半にかけては、二つの直線が挟む角やそれぞれの直線上の正方形の差など、より複雑な関係が与えられた場合に、それぞれの直線そのものがどのように決定されるかといった具体的な課題や関連する補題が証明されます。最終的に、さまざまな幾何学的状況における決定可能性を網羅的に体系化し、幾何学的分析の強固な基礎を提示します。
科学・哲学1 チャンク · §18.1-18.2128 対訳文読む →カノンの分割
Division of the Canon本作は、音程の関係を数論的な比率として扱い、単弦琴(カノン)の上に音階を割り当てる理論的・数論的アプローチを示した古代ギリシアの音楽理論書です。導入部では、音の高さが運動の頻度に由来することを示し、協和音を倍数比や超一分比(エピモリオス比)として定義します。中盤では、幾何学的な証明形式を用いて、オクターブ(2:1)、5度(3:2)、4度(4:3)、全音(9:8)といった主要な音程の数論的関係を詳細に導出し、「オクターブは6つの全音より小さい」ことなどを証明します。結末部では、これらの数学的関係に基づき、単弦琴の上に「不動の組織」の固定音や可動音を比例配分によって目盛る具体的な手順を説明します。厳密な数学的手法により、音楽の感覚的な調和を理論的に裏付ける構成となっています。
科学・哲学5 チャンク · §pr-3–§18-20797 対訳文読む →原論
Elements本作は、平面および空間における幾何学と、数に関する基礎的な法則を論理的に体系化した数学書です。全編を通じて、少数の定義、公準、公理から出発し、厳密な証明を積み重ねていく論証形式がとられています。前半では、平面図形の性質やピタゴラスの定理、円と内接・外接多角形の作図が扱われ、さらに独自の比例論を用いて図形の相似が探究されます。中盤では数論が展開され、約数や素数の性質、等比数列や完全数の理論、そして通約不可能な無理線分の複雑な分類へと議論が進みます。後半の立体幾何学では、空間内の平面や平行六面体の体積、さらに取り尽くし法を用いた円錐や球の体積比が証明されます。そして最終的には、黄金比(外中比)の性質を応用して、球に内接する5つの正多面体を幾何学的に構成し、それら以外に正多面体が存在しないことを証明して本書は締めくくられます。
科学・哲学316 チャンク · §1.def.1-1.def.23–§13.prop.18#332,783 対訳文読む →エピグラム
Epigrams本作は、ラバとロバが自らの運ぶ荷物の量を比較しながら、幾何学者に向けて代数的な謎かけを提示する短い詩(エピグラム)です。作中では、重い荷物を背負った二頭の動物が会話を交わし、一方の荷物をもう一方に移したときの比率の変化から、それぞれの元の荷物の量を問いかけます。古典的な数学パズルを韻文の形式で表現したものであり、簡潔ながらも知的な娯楽としての側面を持っています。さらに、テキストの末尾には、このエピグラムの伝承史や校合された写本に関するラテン語の文献学的な注記が収録されています。
詩歌1 チャンク · §185 対訳文読む →断片集
Fragments本作は、古代ギリシアの数学者エウクレイデスの、今日では散逸してしまった一連の幾何学著作を、古代の注釈家たちの引用や部分的な写本に基づいて再構成した断片集です。作品はまず、図形の分割を扱う『分割について』や、初心者が幾何学的な誤謬を見抜くための教育的著作『偽証明の書』の紹介から始まります。続いて、本書の核心部分として、作図と定理の中間に位置する概念を扱った『ポリス(マ)集』の内容が、パッポスによる膨大な補助定理の証明とともに詳細に展開されます。ここでは、点の共線性(同一直線上にあること)や複雑な比の合成、円と直線の幾何学的関係を示す高度な命題群が並びます。後半では、平面から空間へと議論を拡張する『曲面上の軌跡』が扱われ、放物線や楕円などの円錐曲線を描く点の軌跡の作図と証明が示されます。最後は、アルキメデスやアポロニオスらの記述を通じて『円錐曲線論』の命題が紹介され、古代幾何学の精緻な分析と総合の手法が示されます。
断片テクスト29 チャンク · §1.1–§13.12,002 対訳文読む →パイノメナ(b版別証明)
Phaenomena (alternative proof of b recension)本作は、古代ギリシアの球面天文学における黄道(こうどう)や諸平行円の運動を幾何学的に論じる学術的著作です。主な課題は、天球上における黄道の各部分(弧)が昇沈する時間の違いを数理的に証明することにあります。まず、黄道上の対角にある2点の一方が昇るときに他方が沈むという基本原理を背理法によって導きます。続いて、至点(夏至・冬至)や赤道、地平線などの配置を設定し、黄道上の等しい長さの弧が沈む時間を比較します。至点に近い弧ほど沈む時間が長く、赤道に近いほど短いことを、既存の天文学的命題に対するより明快な別証明として提示します。最終的に、天球の反対側にある対称的な2つの弧において、一方が可視半球を去る時間と他方が不可視半球を去る時間が等しいことを示して議論を締めくくります。
科学・哲学6 チャンク · §1–§4389 対訳文読む →パイノメナ(b版)
Phaenomena (b recension)本作は、古代の天文学における天球モデルに基づき、黄道(太陽の通り道)の運行を幾何学的に分析した科学的著作です。主な主題は、黄道帯の等しい長さの弧が地平線の下、すなわち見えない半球を通過するのに要する時間(運行時間)の不均一性を解明することにあります。著作中では、これらの弧が至点(夏至や冬至)や天の赤道からどの程度離れているかによって、通過時間がどのように変化するかが議論されます。同書は、天球の回転や地平線との位置関係を示す幾何学的な図や定理を用いて、厳密な論証を展開します。最終的に、視覚的には不規則に見える天体の運行が、幾何学的な法則性によって首尾一貫して説明できることを証明しています。
科学・哲学1 チャンク · §1129 対訳文読む →

