アイスキュロス
Aeschylus
ギリシア語 · 演劇 · 悲劇
7 作品 · 15,046 対訳文
πάθει μάθος.
苦難による、学び。
Agamemnon 177
アガメムノン
Agamemnon本作は、トロイア戦争に勝利したギリシアの総大将アガメムノンの帰還と、彼を待ち受ける悲劇的な暗殺、そしてアトレウス家に代々引き継がれる血塗られた呪いの連鎖を描いた悲劇である。舞台はアルゴスの宮殿前で、コーラス(合唱隊)がこれまでの遠征の苦難や王の娘イピゲネイアの犠牲といった過去の惨劇を語る中、王の帰還を迎える。妻クリュタイムネストラ(Clytemnestra)は偽りの愛を誓って夫を大げさに歓迎し、神々の怒りを招くような紫の敷物を歩ませて宮殿へと誘う。一方、アガメムノンが連れ帰った捕虜であり予言者でもあるカッサンドラ(Cassandra)は、狂気の中で王の暗殺と自らの死、そして未来の復讐者オレステスの到来を予言する。最終的にアガメムノンは妻とその愛人アイギストスによって惨殺され、クリュタイムネストラはそれを自らの復讐の正当な完遂として誇る。劇は、コーラスが未来の復讐を予言し、緊張感が漂う中で新たな支配者たちによる支配が宣言されて幕を閉じる。
演劇17 チャンク · §1-110–§1597-16732,963 対訳文読む →エウメニデス
Eumenides本作は、母親殺しの罪に問われたオレステスの運命と、血の復讐から法による裁判への移行を描くギリシア悲劇です。舞台はデルポイのアポロン神殿から始まり、母の亡霊に唆された復讐の女神(エリーニュス)たちに追われるオレステスが、神の加護を得てアテナイへと逃れます。アテナイの守護神アテナは、この困難な争いを解決するために市民による陪審制裁判所(アレオパゴス裁判所)を創設します。法廷では、オレステスを弁護する新しき神アポロンと、古い血の法を守る復讐の女神たちが激しく対立します。最終的にアテナの投じた一票によってオレステスの無罪が確定し、怒れる復讐の女神たちもアテナの説得を受け入れ、アテナイを祝福する「恵みの女神(エウメニデス)」へと生まれ変わって和解のうちに幕を閉じます。
演劇11 チャンク · §1-83–§928-10471,717 対訳文読む →縛られたプロメテウス
Prometheus Bound本作は、人間に「火」と様々な文明の「技術(テクネー)」を授けたことで主神ゼウスの怒りを買い、世界の果てにある荒涼とした岩山に縛り付けられたチタン神族のプロメテウスを主人公とするギリシア悲劇です。劇は、プロメテウスがゼウスの使者らによって鎖に繋がれる場面から始まり、彼と同情的なオーケアノスの娘たちのコーラス(歌隊)との対話へと移ります。さらに、かつて自らを助けた神に対して頑なに和解を拒む彼のもとへ、ゼウスの愛によって牛の姿に変えられ彷徨う女性イオが訪れます。プロメテウスは彼女にこれからの過酷な運命と、いつか彼女の子孫が自らの解放者となることを予言します。結末では、ゼウスの地位を揺るがす重大な秘密の開示を求める使者ヘルメスと激しく対立し、妥協を拒んだプロメテウスは、ゼウスの放つ嵐と大地の引き裂かれる天変地異の中に沈んでいきながら、己の受ける不条理を世界に訴えます。
演劇12 チャンク · §1-85–§998-10932,338 対訳文読む →テーバイ攻めの七将
Seven Against Thebes本作は、オイディプス王の呪いを受けた兄弟の相克と、祖国テーバイの存亡をかけた戦いを描いたギリシア悲劇です。舞台は敵軍に包囲されたテーバイの城内であり、緊迫した状況下で王エテオクレスと怯える市民の女性たち(合唱隊)との対話から物語が始まります。使者によって敵の七人の将とその盾の紋章が順に報告され、エテオクレスは各門にふさわしい将を配置していきます。しかし、最後の第七の門に自身の弟ポリュネイケースが立っていることを知った王は、一族の破滅の呪いを自覚しながらも、直接対決に向かう決意を固めます。戦いの結果、テーバイの街は救われますが、兄弟は相討ちとなって非業の死を遂げます。最後には、国法によって埋葬を禁じられたポリュネイケースの遺体をめぐり、姉アンティゴネーが激しく抵抗を示すことで、一族の悲劇がさらに引き継がれる予兆を残して幕を閉じます。
演劇10 チャンク · §1-95–§976-10841,930 対訳文読む →コエーポロイ
The Libation Bearers本作は、アガメムノンの死に対する復讐という運命的な主題を扱うギリシア悲劇です。亡命先から帰国したオレステスは、父の墓前で姉エレクトラと奇跡的な再会を果たし、二人はアポロンの神託に従って父の復讐を果たすことを誓い合います。彼らは合唱隊(コーラス)とともに亡き父の魂に援助を求め、周到な計画のもとで旅人に変装して王宮へ潜入します。オレステスは、自らの死を告げる偽の訃報を用いて復讐相手の油断を誘い、まず僭主アイギストスを殺害します。続いて、実の母であるクリュタイムネストラとの対峙において葛藤するものの、神託を頼りに彼女を手に掛けます。復讐の正当性を主張するオレステスでしたが、母を殺した罪の意識から、やがて母の復讐の女神たち(エリニュス)の幻影に追われ、精神の均衡を失っていきます。最後は、彼が神託の地デルポイへと逃れていく姿で幕を閉じ、この家に漂う呪いの連鎖の行く末を問いかけています。
演劇11 チャンク · §1-106–§989-10762,079 対訳文読む →ペルシア人
The Persians本作は、ペルシア戦争におけるサラミスの海戦でのペルシア軍の壊滅を、敗北したペルシア側の視点から描いたギリシア悲劇です。舞台はペルシアの首都スサの王宮前であり、王太后アトッサと長老たちのコーラスがクセルクセス王の遠征の行方を案じるところから始まります。そこへ現れた伝令が、海戦での大敗と将兵たちの凄惨な死、過酷な撤退の様子を克明に報告し、一同は絶望に包まれます。打開策を求めてアトッサが亡き先王ダレイオスの亡霊を呼び出すと、ダレイオスは息子の無謀な傲慢(ヒュブリス)を厳しく非難し、さらなる破滅を予言して冥界へ去ります。最後に、哀れな姿で生還したクセルクセス王が登場し、コーラスとともに互いの衣を引き裂き悲痛な嘆きの歌を交わし合う、救いのない結末で幕を閉じます。
演劇10 チャンク · §1-143–§932-10761,961 対訳文読む →嘆願する女たち
The Suppliants本作は、エジプトの従兄弟たちとの意に沿わない強制結婚から逃れるため、父ダナオスに率いられてギリシアのアルゴスへと亡命したダナオスの娘たち(ダナイデス)の嘆願を描く悲劇です。異国風の装いで現れた彼女たちは、自らがアルゴス起源のイオの末裔であることを証明し、アルゴス王ペラスゴスに庇護を求めます。王は、嘆願を拒むことによる神の怒りと、受け入れることで生じるエジプトとの戦争という二つの危機の狭間で激しく葛藤します。娘たちが自決をほのめかして強く懇願した結果、王は市民の民会を招集し、アルゴス民は全会一致で彼女たちを自由な居留者として保護することを決定します。しかし喜びも束の間、エジプトの船団が到着し、使者が暴力的に彼女たちを拉致しようとします。再び現れた王が使者を撃退して彼女たちを城内へと迎え入れますが、結末では安全を得た安堵とともに、迫り来る戦争の予感と、婚姻の運命に対する消えない恐れが歌われます。
演劇10 チャンク · §1-136–§967-10732,058 対訳文読む →

