ヒュペレイデス
Hypereides
ギリシア語 · 弁論・修辞学 · 弁論
6 作品 · 2,136 対訳文
アテノゲネス弾劾
Against Athenogenes本作は、罠に嵌められて莫大な負債を負わされたアテナイの素朴な農民が、香料店の主であるアテノゲネスを相手取って契約の無効を訴える法廷演説です。原告である語り手は、アテノゲネスとその協力者アンティゴナの巧みな甘言に惑わされ、奴隷のミダスとその息子たちの購入と同時に、香料店に付随する些細な債務を引き受ける契約に署名させられました。しかし、契約後に発覚したのは、到底支払えないほどの巨額の隠された負債でした。原告は、欺瞞や不当な状況下での合意は無効であるとする数々の法律やソロンの規定を引用し、契約の不当性を法的に論証します。さらに、相手の非道さを際立たせるため、カイロネイアの戦いから逃亡したアテノゲネスの恥ずべき過去や他国での不法行為を暴露します。最後に語り手は、騙された自身を破滅から救い、悪徳なアテノゲネスを処罰するよう陪審員に熱烈に懇願して演説を締めくくります。
弁論・修辞学6 チャンク · §1-6–§30-frag_36444 対訳文読む →デモステネス弾劾
Against Demosthenes本作は、マケドニアからの逃亡者ハルパロスが持ち込んだ資金を巡る贈収賄事件(ハルパロス事件)において、アテナイの指導的弁論家デモステネスを告発する弾劾演説である。告発者はまず、デモステネスが自らアレオパゴス評議会に事件の調査を委託しておきながら、自身に不利な結果が出ると評議会を誹謗し始めた矛盾を厳しく追及する。さらに、彼が資金の管理を怠って個人的に賄賂を受け取り、それを「国家への前貸し」という虚偽の口実で取り繕おうとした事実を暴き出す。弁論の中盤では、彼が金のために祖国を裏切り、結果的にアレクサンドロス大王に便宜を図って反マケドニアの結集を妨げたという政治的裏切りが非難される。最後に、かつての豹変や哀願に耳を貸さず、国家の正義のために裁判員たちが厳正な判決を下すよう訴えて演説は締めくくられる。
弁論・修辞学6 チャンク · §frag_1-frag_2–§frag_8-citations400 対訳文読む →ピリッピデス弾劾
Against Philippides本作は、古代アテナイの弁論家ハイペリデスが、政敵フィリッピデスを違法提案の罪で弾劾した法廷弁論です。マケドニアの台頭というアテナイの国難に便乗し、他国におもねるフィリッピデスらの不当な姿勢を厳しく糾弾しています。弁論は、民会主席に対する違法な賞賛決議の無効を強く訴えることから始まります。続いて、フィリッピデスが過去に二度も有罪判決を受けている前科を暴露し、彼の反民主主義的な態度を浮き彫りにします。最後には、ポリスの正義と民主政の秩序を守るため、裁判員たちに対して被告に一切の容赦なく有罪判決を下すよう懇願します。
弁論・修辞学2 チャンク · §frag_1-5–§6-13231 対訳文読む →エウクセニッポス擁護
For Euxenippus本作は、古代アテナイの弁論家ヒュペレイデスが、国家反逆の容疑で不当に訴えられた一般市民エウクセニッポスを擁護するために行なった法廷弁論です。本来は重大な国家犯罪を対象とすべき弾劾裁判(エイサンゲリア)が、夢の解釈といった些細な私事に濫用されている現状を厳しく批判することから弁論は始まります。中盤では、神殿の領地をめぐる外交問題や、被告がマケドニア王家に阿ねているという告発の虚偽と矛盾を次々と暴いていきます。さらに、告発者が被告の富に対する民衆の嫉妬を煽っていることを指摘し、私有財産を尊重した過去の公正な先例を提示します。最終的に、裁判員たちに対して感情に流されず、法に基づいた公正な投票を行い、被告を無罪とするよう強く訴えかけています。
弁論・修辞学5 チャンク · §1-9–§34-41445 対訳文読む →リュコプロン擁護
For Lycophron本作は、新婚の女性に対して不義を唆したという容疑で告発されたアテナイの市民リコフロン(Lykophron)の無罪を主張する法廷弁論です。弁論の中で被告側は、告発者アリストンやリコゥルゴスによる訴えがいかに不条理であるかを、結婚式という公開の場の状況や証人の存在を挙げて論証します。また、原告が正規の手続きを迂回し、自身にリスクがない弾劾制度(エサンゲリア)を悪用して不当な誹謗中傷を行っていることを厳しく批判します。後半では、告発内容の自己矛盾を暴き、リコフロン自身の公的功績と身の潔白を訴えます。最後には、一私人の弁護の不利を補うために裁判員の許可を得て、共同弁護人(シュネゴロス)を壇上に呼び寄せ、無罪の評決を求めます。
弁論・修辞学3 チャンク · §frag_1-5–§13-20249 対訳文読む →葬送演説
Funeral Oration本作は、ラミア戦争においてマケドニアと戦い命を落とした将軍レオステネスとアテナイの戦士たちを追悼するために捧げられた、古典ギリシアの葬送演説(エピタピオス・ロゴス)です。演説はまず、アテナイ国家の栄光ある歴史と戦死者たちの高貴な血統への賛辞から始まります。続いて、語り手は形式的な生い立ちの説明を省略し、戦場における戦士たちの類稀なる勇気と、特に軍を率いたレオステネス将軍の卓越した指導力を称賛します。そして、ボイオティアやピュライの戦いでの犠牲が、ギリシア全体をマケドニアの専制から守るために不可欠であったことを強調し、彼らの闘いこそが自由と自治を保障するものであると説きます。最後に、死者たちが冥界(ハデス)で歴史的な英雄たちに歓迎される様子を描き、残された遺族に対して、彼らの死が悲劇ではなく不滅の栄光の始まりであることを告げて温かく慰めます。
弁論・修辞学5 チャンク · §1-7–§35-43367 対訳文読む →

