アリストテレス

アリストテレス · Aristotle

呼吸について

On Respiration

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ジャンル
Philosophy
引用方式
chapter
チャンク数
14
§1-2–§21
対訳文数
1,291
日本語 402 · English 247 · 简体中文 255 · 한국어 387

底本

Aristotle. Aristotelis Opera, Volume 3. Bekker, Immanuel, editor. Oxford: Oxford University Press, 1837.

原文データ出典

A Digital Corpus for Graeco-Arabic Studies · CC BY-SA 4.0

Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。

要旨

本作は、動物の生命維持における呼吸、およびそれに代わる冷却作用の目的と生理学的メカニズムを解き明かした自然学的な論考です。著者はまず、デモクリトスやエンペドクレス、プラトンら先行する自然学者たちの呼吸説を詳細に検討し、魚類の構造や実際の温度変化を説明できない点などの物理的・目的論的な矛盾を鋭く批判します。続いて、生命活動の維持には心臓付近に宿る生命熱(火)が不可欠であり、その過剰な燃焼を防ぐために冷却が必要であるという独自の生命観を提示します。そして、陸生動物の肺による空気の吸排気や、水生動物の鰓を通じた水の排出など、生物の環境や身体構造に応じた多様な冷却システムを比較解剖学的に分析します。さらに、呼吸の運動を「ふいご」の比喩を用いて物理的に説明し、老衰を含む死の根本原因がこの冷却機能の喪失による熱の消滅であることを明らかにします。最終的に、生成から死に至る生命のプロセスを整理し、自然学の探究領域が健康と病気を扱う医学の領域と交差していることを示して論を結びます。