弁論家の教育
Institutes of Oratory
本作は、古代ローマの修辞学者クィンティリアヌスが、完璧な弁論家の育成を目指して執筆した全 12 巻からなる記念碑的な教育・修辞学の体系書です。著者は友人マルケッルス・ウィクトルへの献呈のもと、弁論家には単なる能弁さだけでなく、優れた徳性と実践的な知恵が必要であると主張します。本書の議論は、幼児期における家庭教育や集団教育の重要性から始まり、音楽や幾何学を含む自由学芸の習得、そして修辞学の核心たる争点設定や弁論の構成法へと進んでいきます。中盤では、序論や陳述、立証、結語といった各種弁論の具体的な技術や、言葉の装飾や図形(修飾)などの文体論、さらには古典作品の模倣と不断の訓練を通じた実践能力の獲得が詳細に説かれます。そして結末部において、弁論家は単なる法廷の技術者ではなく、哲学と法を修めた「善良な男(ヴィル・ボヌス)」として国家を先導すべき存在であると定義し、生涯にわたる理想的な実践と引退のあり方を描き出しています。
弁論・修辞学
366 チャンク · §pr.1.1-pr.1.3–§12.11.22-12.11.31
41,480 対訳文
読む →